由比 政年
金沢大学 環境デザイン学系 教授
概 要
日本沿岸に過去に来襲した津波エネルギーのうち,約 4 分の 1 は日本海側の津波によるものと推定されている。本報では,日本海東縁部において過去に発生した歴史津波,中でも石川県能登半島に大きな被害をもたらした津波に着目して,その特徴を総括して紹介する。併せて,代表的な歴史津波について再現シミュレーションを行った結果に基づいてその伝播特性を示し,海底浅瀬地形の影響により誘起される能登半島沖合でのレンズ効果,すなわち,屈折によるエネルギー集中と波高増幅について概説する。
キーワード:津波,日本海,能登半島,屈折変形,レンズ効果
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