田中 伸和
(一財)電力中央研究所 名誉研究アドバイザー
1. はじめに
近年,汎用の数値流体解析コード(あるいは,プログラム)が数多く販売あるいは公開されており,土木技術の課題に対しても,このようなコードを使って流れの解析が容易に実施でき,答えが比較的簡単に得られるようになってきた。そのため,解析の結果を信頼しすぎて,設計ミス,判断ミスをしてしまうことも起こりうる。とくに,3.11大震災以降,解析により定性的な答えを求めるのではなく,津波などの流れによる構造物に作用する荷重や,浸水する水位,流速などをできるだけ定量的に評価することがさらに強く求められるようになってきている。
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