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馬場島発電所大規模改修工事(北陸電力株式会社)
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【写真1 水圧管路作業ヤード状況】

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【写真2 発電所付近積雪状況】2021.1

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【写真3 既設水車ランナの分解・吊出し状況】

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【写真4 発電機基礎撤去状況】

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【写真5 水圧鉄管運搬状況】

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【写真6 水圧鉄管溶接部検査状況】

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【写真7 導水路インバート撤去状況(立山工区)】

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【写真8 夜勤時の作業通路照明状況(立山工区)】

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【写真9 作業ヤード状況(白萩川工区)】

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【写真10 導水路インバート復旧状況(白萩川工区)】

概要・諸元 1.はじめに
 北陸電力グループでは,カーボンニュートラル達成に向けて,2030年代早期に再生可能エネルギー発電電力量を2018年度実績から+30億kWh/年増加させるというロードマップを掲げております。
 昭和38(1963)年6月に運転を開始した馬場島発電所(※1)では,「再生可能エネルギー固定価格買取制度(FIT制度)」を活用し,導水路の一部改修,水圧鉄管および水車・発電機の改修等,大規模な工事を行うことによって,再生可能エネルギー発電電力量の増加を図ることとしています。図1に発電所位置図,表1に発電所の諸元および工事概要を示します。
 表2に工事の全体工程表を示します。工期は2020年4月〜2025年5月の5ヶ年で計画しております。当地域は,積雪が多く,12月〜4月は休工とし,1年間に施工可能な期間は7ヶ月であり,効率的な施工に配慮して工事を実施しています。
 
※1 馬場島発電所は,富山県東部の北アルプス立山連峰の剱岳を源とする二級河川早月川の最上流に位置しており,ブナクラ谷水流(最大1.37m3/s),白萩川(最大2.02m3/s), 立山川(最大2.63m3/s),小又川(最大1.88m3/s)から取水し,最大使用水量7.90m3/s,最大出力21,700kWを発電する水路式の水力発電所です。

2.工事概要
ー菴絅瀬牴修工事(立山川取水ダム排砂ゲート取替工事)
 立山川取水ダム排砂ゲートは,全国的にも姿を消してきている古い型式のローリングゲート(幅10m,高さ2.5m)で,1997年の取替えから,25年が経過し,設備の老朽化が進み故障も頻発していたため,近年一般的に用いられるシェル構造のローラーゲートを採用しました。
 今年度は河川内に仮締切を設置し,来年度は排砂ゲートを改修する予定です。

導水路改修工事
 導水路は総延長約7,500mの内,白萩川取水ダム〜立山川合流部までの区間を白萩川工区として1,280m,立山川合流部から水槽までの区間を立山川工区として1,920m,総延長3,200mの改修工事を実施しています。導水路改修は,過去の水路点検記録より敷洗堀・クラック等の劣化が著しい区間を選定しました。覆工の補強を繊維強化プラスチック(以下FRP)グリッドとポリマーセメントモルタル(以下PCM)吹付による内巻補強で行い,インバートは,旧コンクリートを撤去し,新しいコンクリートで復旧することとしました。
 下記の通り,各工区の特徴を説明します。
(1)白萩川工区
 白萩川工区は,白萩川取水口水平スクリーン下流の左岸に坑口を設け,導水路内へ資機材の搬出入を行っています。林道は右岸までのため,仮設横断橋を設置し,坑口までアプローチする道路を設けています。また,導水路は高さ約1.8m,幅約1.7mと狭小で非常に厳しい環境であるという特徴があります。
 昨年度からインバートの撤去・復旧を開始し,今年度は改修区間全区間のインバートの撤去・復旧が完了しました。来年度からFRPグリッドとPCM吹付による内巻補強を実施予定です。
(2)立山川工区
 立山川工区は立山川を横断する逆サイフォン下流側から改修範囲としており,坑口は,林道から約70mの高所にあり,直接アプローチができない箇所にあることから, 3tモノレールと楊重設備を使用して資機材の搬出入を行っています。導水路は高さ・幅とも約2.4mと白萩川工区と比較し断面が大きく作業環境は良い反面,改修延長が長いため,工程上厳しいという特徴があります。
 今年度からインバートの撤去・復旧を開始し,改修区間の約半分が完了しました。来年度は残りのインバートの撤去・復旧とFRPグリッドとPCM吹付による内巻補強を実施予定です。

水圧管路改修工事
 水圧鉄管は高低差約320m,全長約650m,当社管内の水圧鉄管の中でも長く,急こう配で,鉄管を支える支台は,鉄管の上半分が露出している点が特徴です。水圧管路改修工事では,約650mの水圧鉄管を全線改修,大支台8基,小支台70基の撤去・復旧を行っています。改修にあたり水圧鉄管やコンクリート等の運搬のため,3tのケーブルクレーンを設置し工事を実施しています。
 昨年度に既設水圧鉄管の撤去が完了しており,今年度から水圧鉄管の設置,大支台,小支台の撤去・復旧を実施しています。

と電所電気設備改修工事
 発電所は,深さ約10mの半地下式となっており,水車,発電機,その他電気設備の取替を行います。これによって,最大出力および年間発生電力量の増加を図ります。
 昨年度に水車,発電機,その他電気設備の撤去が完了しており,今年度は水車・発電機基礎コンクリートの撤去・一部復旧が完了しました。来年度から水車,発電機,その他電気設備の設置と発電所基礎コンクリートの復旧を実施予定です。

【写真1 水圧管路作業ヤード状況】 資機材運搬用の3tケーブルクレーン鉄塔を120tクローラクレーンで組立中の状況です。
作業ヤードは,水圧鉄管等の資機材置場および搬出入基地に使用しています。
【写真2 発電所付近積雪状況】2021.1 発電所付近は積雪が多く,12月〜3月までは冬季休工となります。
【写真3 既設水車ランナの分解・吊出し状況】 既設のペルトン水車ランナを分解し,ハッチから搬出している状況です。
【写真4 発電機基礎撤去状況】 ワイヤーソーにて切断後,天井クレーンを使用し搬出をしている状況です。
【写真5 水圧鉄管運搬状況】 水圧鉄管を分割して据付位置まで運搬している状況です。
水圧管路は高低差が約320m,全長約650mであり,3tケーブルクレーンを使用して運搬しました。
【写真6 水圧鉄管溶接部検査状況】 内径1.1m〜1.8m,標準長さ6mの鉄管を架台に据付後,溶接を行い,当社監理員が検査を行っている状況です。
【写真7 導水路インバート撤去状況(立山工区)】 建設機械および人力ブレーカーにてインバート撤去を行っている状況です。
建設機械は内燃機関を有するため,換気を行い,構内環境測定を実施し作業を行いました。
【写真8 夜勤時の作業通路照明状況(立山工区)】 夜間作業時の作業通路安全性確保のため照明を設置した状況です。
導水路インバート撤去作業は,昼夜作業で実施しています。
【写真9 作業ヤード状況(白萩川工区)】 ダム左岸側(スクリーン右横)の坑口より資機材搬出入を行い,坑口奥より導水路を改修しています。
【写真10 導水路インバート復旧状況(白萩川工区)】 アジテーターカーでコンクリートを運搬し,人力打設を行っている状況です。
アジテーターカーから打設箇所までの小運搬は,狭小断面のため一輪車で行いました。