会誌「電力土木」

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新年のあいさつ

新年のあいさつ

 

電力土木技術協会 2024年 年頭のあいさつ〈新技術の開発〉


会 長  大  石  富  彦


 あけましておめでとうございます。昨年来,世の中の動きは,コロナ以前に戻りつつあります。しかし,コロナにより,働き方はリモートワークが定着し,モバイルパソコン 1 台で仕事をし,コミュニケーションをとる時代になりました。当協会も時代の流れを踏まえ,今年 5 月号より,完全 WEB による会誌の発行に切り替えさせて頂きます。ご理解のほどよろしくお願いいたします。
 さて,昨年11月に開催されたモーターショー(ジャパンモビリティーショー)に行きましたが,あまりの人の多さに入場を諦めました。それだけ,電気自動車や自動運転への期待が大きいものと思います。中国は昔から,エンジンの開発は無理だと判断し,電気自動車の開発 1 本に絞ってきました。最初は低品質でしたが,スウェーデンのボルボを買収し,技術を高め,品質を上げてきたように思います。低価格での大量生産が実現すると日本の産業を支えている自動車産業に大きな打撃がくるのではと心配になります。
 また,最近のニュースで,2023年に日本の GDP がドイツに抜かれて 4 位になる。1 人当たりの名目 GDP は34位(2000年には 2 位),35位の韓国に肉薄されている状況との事で,日本の世界におけるポジションの低下には寂しさを感じます。
 日本が再生・再起するには,最新技術の開発に力を入れるしかないのではないでしょうか。電気自動車では,固体電池の開発でしょう。充電時間が早く,容量も大きく,安全で長距離走行が確実になります。一方ソフトでは自動運転の開発でしょう。インドでは,3 車線が 7 車線位になって縦横無尽(カオス状態)に走ります。どのような状況でも無人でというのは中々難しく,高速道路,自動車専用道路だけでも自動であれば楽ですし,運転好きには市内や,山道など複雑な道路は人間が運転すると割り切れば比較的早期に実現するのではと思っています。さて,電力業界も,海外に出て,海外で勝てる技術力を目指していく必要があるのではないでしょうか。それには,あらゆる業務で DX, AI の適用の可能性を探り,失敗を恐れず,技術開発していくことが重要ではないでしょうか。今年も,皆さん方にとって実りの多い 1 年であることを祈念しております。

(?KANSO テクノス 顧問)



新年のご挨拶


副会長  佐 々 木  暢  彦


 明けましておめでとうございます。会員の皆様におかれましては心新たに新年をお迎えのことと存じます。
 昨年の挨拶ではロシア・ウクライナ情勢と円安の影響について触れましたが,残念ながら新たにイスラエルとイスラム組織ハマスの間でも戦闘が生じており,世界の地政学的な緊張は高まっております。また,昨夏の世界の平均気温の高さは過去最悪だった平成31年を超え,さらに一段階酷いレベルへと突き進んでいます。7 月には国連のグテーレス事務総長が「地球温暖化の時代は終わり,地球が沸騰する時代に突入した」と発言されました。日本列島でも記録的な猛暑が続き,気象庁によりますと日本近海の 8 月,9 月の水温は比較データのある1982年以降で最高だったとのことです。海は大気の熱を吸収すると言われており,海洋の熱波は水力発電や洋上風力発電などの再生可能エネルギーにどのような影響をもたらすのか,注意深く見てゆく必要があり,自然との共生は試行錯誤が続いています。我々,技術者は市民の安心安全な生活に深く関わってゆく使命のみならず,変わりゆく自然環境への対応や社会の要請であるカーボンニュートラル関連の取り組み強化を求める声に誠実に応えてゆかねばならないと考えています。皆様と共に社会インフラを守り,脱炭素と経済成長の両立に向け,求められる役割や機会は大きくなると身に沁みております。
 末尾となりますが,会員の皆様の益々のご発展とご健康をお祈り申し上げ,新年の挨拶とさせて頂きます。

((一社)日本建設業連合会 電力・エネルギー工事委員会 副委員長/清水建設? 常務執行役員 営業総本部 土木営業本部長)



新年のご挨拶


副会長  鈴  木  英  也


 会員の皆さま,新年あけましておめでとうございます。
 電力土木技術協会の諸活動にご尽力いただいている会員ならびに関係者の皆様にお礼を申し上げます。
 昨年は地球温暖化から地球沸騰化と改名されるほどの世界的な猛暑に見舞われ,ハワイ,カナダなどでは広範囲で山火事が長期化するなどの被害がでました。日本でも記録的な猛暑が 9 月まで継続するなど,春と秋の移ろいを楽しむ間もなく夏と冬が来るような感覚に驚くばかりです。
 一方,エネルギーを巡る情勢は,中東でまたも繰り返された紛争により,2 つの戦争が同時に進行することになり,ますます先行きを見通すことがむつかしくなっています。このような情勢のため,S+3E のうちエネルギーの安全保障の重要度がますます高まっているのは当然の成り行きでしょう。コロナ禍において電力事業に携わる私たちはエッセンシャルワーカーという大切な役割をあらためて認識しましたが,今回のようなエネルギー危機下においても安定供給という重要な役割を担っていることを再認識しているところです。

 このような中,当協会の活動はといいますと,コロナ禍での Web 中心の会議から対面での会議が増えたり,休止していた活動が再開したりと活発化していますが,移動してまでの都合がつかなくても Web で参加可能なハイブリッドな会議方法によって出席率は上がりましたし,電力土木講習会でもハイブリッド開催によって受講者を増やすことができ,会員サービスの向上を図ることができているようです。協会活動全般においてコロナ禍で学んだいい面を残してさまざまな可能性が広がっています。
 いよいよ今年から協会誌の Web 化が本格的に始まります。デジタル化の流れに取り残されることなく,利便性を高めてビジュアル面や検索機能などを高めるなど会員の皆さんの事業成果を会員間で共有し,活用しやすくしていきたいと検討しています。また,メールが届いていたことをスルーしてしまうといった私を含むシニア層にありがちな課題にも工夫を凝らし,シニア層でも読みやすい!を目指してまいります。まだまだ発展途上ですし,よりいいものに仕上げていきたいと作業メンバー一同奮闘していますので,会員のみなさまからもご要望やご意見をいただければ幸いです。
 ますます混とんとするエネルギー情勢や激甚化する自然災害においても,会員同士がしっかり連携して電力の安定供給の確保とエネルギーコストの低減のために技術研鑽しあえる場を提供していきたいと考えていますので,ひきつづきご理解とご支援をよろしくお願いします。
 皆様のますますのご活躍とご健勝を心からお祈り申し上げます。

(中部電力? 専務執行役員 再生可能エネルギーカンパニー社長)



新年のご挨拶


副会長兼専務理事  小 井 澤  和  明


 あけましておめでとうございます。会員の皆様方におかれましては,健やかな新年をお迎えのこととお慶び申し上げます。
 昨年は,ウクライナ問題の長期化,イスラエルをはじめとする中東情勢の緊迫化,中国の南シナ海への進出などにより国際秩序に変化の兆しがみられ,どのような形で落ち着くことになるのかは見通せない状況です。また,円安の長期化,中国経済の停滞などが今後の日本経済に与える影響も気になるところです。一方で WBC での日本の優勝に続く大谷選手の活躍,藤井八冠の誕生,野村万作先生の文化勲章受章(私の先生です。極めて個人的な感想で失礼しました)など明るい話題もたくさんありました。
 今年がどのような年になるのか,想像することは困難ですが,何が起きても驚かない覚悟は必要になるでしょう。そんななか電力土木技術協会がさらに会員の皆様の役に立つ組織になることはお約束したいと思っています。
 今年一年が会員の皆様にとって公私ともに素晴らしい年になることを祈念し,新年のご挨拶とさせていただきます。

((一社)電力土木技術協会 副会長兼専務理事)

     
     
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