会誌「電力土木」

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解説

最近の技術用語◯190 RPA/RE100/EUE(EUE 算定)

 

RPA
 RPA とは Robotics Process Automation の略で,人が PC を使用して行う操作・業務をソフトウェア・ロボットによって自動化・効率化を図る仕組みのことで「デジタルレイバー(Digital Labor)」や「仮想知的労働者」とも呼ばれている。
 近年,RPA が注目されるようになった背景として,日本の生産労働人口が減少傾向にあり,労働力を維持するため,労働力の有効活用や生産性を向上させるための方策が必須となってきていることが挙げられる。RPA は,業務を自動化してソフトウェア・ロボットで代替することで,従来よりも少ない労働力で現場の生産性を維持することが可能となる。
 RPA は繰り返しが多く,時間を要する定型業務の自動化に適しており,大別すると 3 つのメリットがあるとされている。1 つ目は,作業の迅速性である。RPA は PC が作業を実行することから,人の手で作業するより早く作業することができ,休憩も必要としないため業務を迅速に完了できる。2 つ目は,簡便性である。RPA はプログラミングなどの専門知識がなくても,マウス・キーボード操作のみで直感的にロボットを作成できるため,誰でも導入,実行,維持・メンテナンスを実施できる。3 つ目は,正確性である。RPA は設定されたルールに則って作業を行うため,入力ミスや確認ミスなどのヒューマンエラーが介在せず,正確に業務を完了できる。
 現在,RPA は業種を問わず多くの企業・団体に導入されており,電力土木分野においても水力発電所の取水量管理やダム・貯水池の運用報告などの場面で活用されている。近年では AI と連携して非定型業務の自動化を可能とするソフトも開発されてきており,より多くの業務に適用可能となることが期待されている。

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