会誌「電力土木」

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特集〜保守・管理 研究

3 次元流体解析による水槽堆積土砂排出に関する研究

 

熊 谷   洋 東北電力? 再生可能エネルギーカンパニー 水力部水力業務主査
藤 田 和 幸 東北電力? 新潟発電技術センター土木課
太 田 一 行 (一財)電力中央研究所 サステナブルシステム(SS)研究本部 気象・流体科学研究部門主任研究員

 土砂生産量の多い河川に立地する水力発電所では,沈砂池等を設置しても水槽まで土砂が流入・堆積する場合がある。土砂堆積が著しい場合,流水のみで土砂排除が難しい状況となる。流水で排除出来ない土砂については人力で排除するものの,作業者の安全面に課題があることから,人を介さない土砂排除方法の検討を行った。土砂排除方法の検討にあたっては,整流板設置により流水を制御する方策が有効と考え,3 次元流体解析(以降,CFD という。)および流砂解析で確認を行った。上記検討については,発電所水槽を対象とした効率的な土砂排除方法に関わる研究を2019〜21年度の 3 カ年にわたり実施し,その研究成果を踏まえた「整流板」を現地に設置し,現地検証を 2 カ年にわたって「整流板」の性能評価および課題整理を行ったもので,「整流板」の設置前と比較すると,特に危険な放流水の射流部近傍での土砂排除作業から解放されることにより,設備管理箇所の社員および委託者の労働安全性向上に寄与することが出来た。

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