杉 本 渉 中部電力? 原子力安全技術研究所 主任
概 要 2011年 3 月に発生した,福島第一原子力発電所の事故で放射性物質が環境中に放出され,福島県を中心とする周辺地域の土壌や水等が汚染された。汚染された土壌のうち放射線量の高い物は,取り除かれて現地保管された後に,中間貯蔵施設に運び込まれている。運び込まれた土壌は,30年以内に福島県外で最終処分される計画であるが,処分量が膨大であるため,その体積を減らすことが求められている。放射性セシウムは土壌中の細かい粘土に多く吸着しているため,粘土以外の粒子の大きな土を取り除くことで処分量の減容化が可能であるが,更なる減容化を目指して,処分土壌中にある粘土を微粉砕処理することにより,吸着している放射性セシウムを取り除くことが可能となると考え,現地土壌を用いた検討を行ったので報告する。
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