会誌「電力土木」

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講座

電力土木技術者のための電気技術 ―第 5 回 水車・発電機等の種類と概要―

 

大和 昌一

富士電機? 発電プラント事業本部 発電事業部 水力プラント部 シニアエンジニア

村岡 政義

富士電機? 発電プラント事業本部 川崎工場 回転機部 主幹

相場 茂

富士電機? 発電プラント事業本部 発電事業部 水力プラント部 シニアエンジニア

中村 彰吾

富士電機? 発電プラント事業本部 発電事業部 水力プラント部 シニアエンジニア

1. はじめに
 我が国の水力発電の歴史は,1888年宮城県仙台市に建設された三居沢(宮城紡績)発電所1)が最初で,出力 5 kW の直流発電機を据え付けた紡績用水車である。電気事業用としては,1891年に運転を開始した京都市にある蹴上発電所,120馬力の水車 2 基と80 kW の発電機 2 基である。それ以来およそ130年の間に発電所数2005箇所,総出力2800万 kW2)の水力発電所が運転されてきた。特に戦後は全国的に大規模なダム式発電所が数多く建設され,水主火従という時代を経て土木・電気機械技術の目覚ましい発展を遂げた。その後,火主水従,原主火従と進み大容量の揚水発電が活気を呈してきたが,21世紀に入ってからは地球規模の環境問題として注目され,規模は小さくなったが水力発電が再評価されつつある。
 そこで本講座では水力発電の水車や発電機等の初歩的技術に関する説明を行っていくが,まず最初は発電機器の種類(分類)等に関して概要を述べる。

ホームページ上では、「初回段落」のみを掲載しております。

     
     
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