会誌「電力土木」

　重要構造物の基礎地盤の支持性能を評価する際，断層破砕部がその性能に与える影響を考慮する必要がある。志賀原子力発電所においても断層破砕部が分布しており，固結した破砕部も含まれている。そこで，固結した破砕部の工学的性質を評価するために室内試験を実施し，母岩と比較検討したところ，母岩と概ね同様の傾向を示すことが分かった。また，試験後の供試体状況より，固結した破砕部や変形構造に沿って破壊された試料はわずかであった。以上より，岩石物性を評価する際，固結した破砕部は母岩と同様に扱うことができると考えられる。

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