会誌「電力土木」

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講座

電力土木技術者のための電気技術―第 3 回 再生可能エネルギー大量導入による基幹系統への影響と対応―

 

北内 義弘

(一財)電力中央研究所 システム技術研究所 研究参事

1. はじめに
 太陽光発電(以下,PV)などの再生可能エネルギー(以下,再エネ)の大量導入は,電力系統における配電系統から基幹系統まで,その計画・運用・制御に様々な影響を与えるため,多くの技術課題が挙げられている。特に,大規模停電は落雷,地震などの自然災害による基幹系統の事故により発生しているため,再エネ大量導入時の基幹系統の系統事故が電力系統の安定性(周波数,電圧,系統安定度など)に与える影響の評価,および安定性を保つための対策の開発が喫緊の課題となっている。
 本稿では,電力系統の安定運用(系統セキュリティの維持)のために必要な 3 つの要素(周波数,電圧,系統安定度)について概説し,大容量発電機の系統セキュリティへの貢献について述べる。さらに,大容量電源脱落時の周波数低下および再エネ大量導入時の電力系統の系統安定度に与える影響について,簡単な試験結果について紹介する。最後に,再エネ大量導入時の系統安定化対策について述べる。

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