会誌「電力土木」

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論文

高水位を維持したダム貯水池での底層放流による土砂輸送現象の解明

 

後藤 孝臣

中部電力? 電力技術研究所 土木技術グループ 水理チーム 研究主査

木下 博道

中部電力? 電力技術研究所 土木技術グループ 水理チーム 研究副主査

河島 宏治

?トーエネック (前 中部電力? 電力技術研究所 土木技術グループ 水理チームリーダー)

 ダム堤体底部に設置された底層放流設備は,発電停止時および利用水位以下のダム水位時における下流への利水補給を目的として設置されているが,放流設備呑口部と河床面との距離が短いことから,堆積底泥の侵食,輸送による下流への高濃度濁水の放流が懸念されている。本研究では,高水位を維持したダム貯水池における底層放流設備による土砂輸送現象の解明を目的に,各種の水理実験,数値解析および現地観測をふまえ,実機レベルでの底層放流設備の運用による底泥の侵食,輸送とダム下流への影響について考察した。この結果,高水位を維持した状態での底層放流は,ダム水位を大きく低下させて放流する場合と比べて,高濃度の濁水が長時間ダム下流に流出する可能性は低いことが示唆された。

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