会誌「電力土木」
報告 水力
西畑ダム改造工事におけるダムの特性を考慮した試験湛水の実施
佐藤 知博
九州電力? 佐賀支社 技術部 土木建築グループ
長�� 義美
九州電力? テクニカルソリューション統括本部 土木建築本部 土木建築技術センター 水力開発事務所 開発第 2 グループ長
野平 泰広
九州電力? 宮崎支社 技術部 日向土木保修所
概 要 新菅原発電所(昭和33年10月運転開始)の西畑ダムでは，平成19年 8 月台風 5 号による記録的な豪雨により，ダム設計洪水流量を大きく超過し，ダム管理設備等が甚大な被害を受ける事態が発生した。このことから，ダム放流能力の確保及びダム管理の効率化を図るため，既設洪水吐ゲートを撤去し，越流天端の嵩上げ及び堤頂長を延伸して，洪水処理方法をゲート放流方式から自然越流方式に変更することとした。工事の進捗に伴い使用開始に向けてダム，基礎地盤及び貯水池周辺地山の安全性の確認を目的として，試験湛水を実施した。本稿では，ダムの特性を考慮した試験湛水計画の立案及び結果について報告する。
キーワード：自然越流方式，試験湛水，堤体安定性
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