会誌「電力土木」

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報告 研究

銅スラグを用いた消波ブロックの製作と 8 か月経過後の状況

 

西田 勝裕

電源開発(株) 開発計画部 若松総合事業所 施設整備・計画グループ 課長代理

安田 幸弘

(株)開発設計コンサルタント 設備保全技術開発センター 所長代理

鍵本 広之

電源開発(株) 開発計画部 若松総合事業所 所長代理

概 要 重量が求められる消波ブロックを銅スラグモルタルで作製し護岸に設置した。重量骨材として知られる銅スラグはガラス質で吸水率が低い,粒度未調整のスラグは粒度分布が悪いなど,コンクリート材料とする場合は様々な工夫が必要であるが,多量の石炭灰を混合し問題解決を図った。モルタルの耐久性についても通常のコンクリートと比較し遜色なく,環境安全性も満足する。また,玄界灘に面する護岸水際部に設置したブロックの 8 か月後の状況観察の結果,台風や冬季波浪による破損や欠けもなく,フジツボの付着はまばらであるが,海藻の付着・生育は20年を経過したブロックと比較し遜色ない。モルタル比重は2.7程度と通常のコンクリートの 2 割程度の増となり,レディーミクストコンクリートを使用した場合と比較しブロックの寸法ランクを下げる,設置勾配を大きくする,等の効果が期待できる。
 キーワード:銅スラグ,石炭灰,重量モルタル,初期性状,耐久性,消波ブロック,海生生物の付着・生育

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