会誌「電力土木」

概　要　水圧鉄管の振動は，水車の特性や水路全体の状況に大きく依存し，設計段階で正確に予測することは難しい。このため，発電所運開前の有水試験において，水圧鉄管の振動を正確に計測し，水圧上昇や振動等を含む管全体の異常の有無を確認することが重要である。本稿は，胆沢第一発電所の水圧鉄管を事例とし，据付け完了後の充水試験及び負荷遮断試験等を含む有水試験中の鉄管挙動の計測方法・結果を報告するものである。水圧鉄管の 2 断面でひずみや加速度・変位計測を行い，これらについては所要の安全余裕が確保されていることを確認した。また，計測結果に基づき水圧鉄管の振動特性や過渡的な水圧の伝播特性について考察した。
　キーワード：水圧鉄管，有水試験，振動，水圧上昇，充水試験，負荷遮断試験，伝播特性

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