水圧破砕法

水圧破砕法とは,坑井内に化学物質を含む水を高圧注入して地層に人工的に割れ目を作り,その中に砂などを充填して割れ目の閉塞を防ぐことで,石油や天然ガスなどの地下資源を採取するための流路を確保する手法である。
 本工法は1940年代後半から使われていた技術であるが,実施コストが高く,効果の予測が不確実という欠点があった。しかし近年の技術開発(水平坑井掘削技術,マイクロサイズミック等)によりコストが削減できるようになり,石油や天然ガス採取の採算性は飛躍的に向上した。
 北米では,頁岩層に含まれるシェールガス(天然ガス)の生産量が飛躍的に増加し,シェールガス革命(2013年)とまで呼ばれるようになった。
 一方で,水圧破砕法は化学物質を注入することから地下水の汚染や,大量の水を輸送することから,周辺地域の大気汚染等の可能性が指摘されており,フランスなど水圧破砕法を禁止している国もある。

参 考 文 献

JOGMEC 水圧破砕技術の歴史とインパクト
   http://oilgas-info.jogmec.go.jp/pdf/4/4370/201105_017a.pdf



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