Construction Information Modeling の略語である。調査設計段階から三次元モデルを導入し,施工,維持管理の各段階における三次元モデルと連携することにより,各段階における様々な検討を可能とし,一連の建設生産システムの生産性向上を図ることを目的としたシステムのことを言う。
建設分野においては,国土交通省により1996年度に「建設 CALS 整備基本構想」が策定され,これに基づいたアクションプログラムにより建設 CALS/EC が推進されてきた。2012年度にとりまとめられた「情報化施工推進戦略」では,情報化施工に関連するデータの利活用に関する重点目標の中の具体的取り組みとして,CIM と連携したデータ共有手法の作成が掲げられている。
CIM では,建設の各段階において ICT(情報通信技術)を活用し,?情報の有効活用?設計の最適化?施工の効率化・高度化?維持管理の効率化・高度化を目標としている。国では2012年度,設計段階で三次元モデルを構築する CIM 試行事業を実施しており,設計段階における関係者間のイメージ共有,いわゆる可視化等について一定の効果の確認はできたが,詳細図作成や数量算出等まだ解決すべき課題は多い。今後,2012〜2016年度の 5 年間での維持管理を含めた全段階での CIM の導入を目指した情報化施工技術の高度化,普及促進が期待されている。
参 考 文 献
・国土交通省 第10回情報化施工推進会議資料(平成24年 8 月 7 日)
http://www.mlit.go.jp/common/000221538.pdf
・日経コンストラクション(2013.6.24)