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七尾大田火力発電所 新規陸域灰処分場造成工事(北陸電力株式会社)
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【写真1 新規陸域灰処分場工事状況(2025.7.31撮影)】

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【写真2 埋立地掘削状況】

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【写真3 埋立地法面保護状況】

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【写真4 築堤覆土材置場盛土状況】

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【写真5 浸出液調整設備(工事中)】

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【写真6 浸出液調整設備(完工)】

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【写真7 大雨時の工事エリア内の一時貯留状況】

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【写真8 300t濁水処理プラント】

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【写真9 工事用道路(専用トンネル)】

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【写真10 工事用道路(拡幅農道)】

概要・諸元  北陸電力 七尾大田火力発電所は,石川県七尾市の大田町に位置し(図1),出力120万kW(1号機50万kW,2号機70万kW)を有する当社最大級の石炭火力発電所です。1号機は1995年3月に,2号機は1998年7月に営業運転を開始しており,運転開始から30年が経過しています。
 発電に伴い発生する石炭灰(約30万t/年)は,大部分をセメント原料等に有効利用していますが,既設の海域灰処分場の残容量が減少している状況を踏まえ,発電所の東側約1kmの陸域で新たな灰処分場(1期埋立容量103.9万㎥)の建設工事を行っています。(新規陸域灰処分場の設備配置を図2,各設備概要を表1,工事工程を表2に示す)
 2026年6月の運開に向け,建設工事を鋭意進めています。


図1 発電所および新規陸域灰処分場位置図

図2 新規陸域灰処分場設備配置図

表1 各設備概要


表2 工事工程表

【写真1 新規陸域灰処分場工事状況(2025.7.31撮影)】 2025年8月現在,貯留構造物盛土工・法面保護工・遮水工を中心に工事を進めています。
【写真2 埋立地掘削状況】 TSやGNSSによるICT施工を導入しており,バックホウに3次元地形情報を取り込み,バケットの位置や角度を自動制御することで,掘削作業時の法面勾配等を管理しています。
ICT施工により,測量や丁張設置などの段取り作業の削減や安定した施工品質の確保,人と機械の近接作業の減少などに寄与しています。
【写真3 埋立地法面保護状況】 埋立地内の掘削法面はモルタル吹付により保護を行っています。
また,埋立地外側の法面は在来種の種子を含む厚層基材の吹付や植生シートの敷設により,緑化を行っています。
【写真4 築堤覆土材置場盛土状況】 掘削土はバックホウで20tクローラダンプに積込み,築堤覆土材置場へ運搬,21t級ブルドーザで敷き均し・転圧を行っています。
ICT施工により盛土作業時の巻き出し厚や転圧回数を管理でき,現場密度試験の減少による施工効率の向上や人と機械の近接作業の減少による安全性の向上に寄与しています。
作業効率の向上を図るため,本工事用に20tクローラダンプを新たに製造し,掘削土の運搬に使用しています。
【写真5 浸出液調整設備(工事中)】 逆T型擁壁(RC造)の側壁と底版コンクリートにより構築しています。マスコンクリートに該当することから,温度応力解析を行い,ひび割れ防止筋と止水性を有する誘発目地を配置することで,ひび割れ発生箇所を制御しています。
【写真6 浸出液調整設備(完工)】 コンクリート躯体の構築後,遮水シートの敷設が完了した状況です。
側壁部は紫外線による劣化を防ぐため,遮光層一体型遮水シートを採用しており,底版は遮水シートの保護のため,厚さ15cmの保護コンクリートを施工しています。
【写真7 大雨時の工事エリア内の一時貯留状況】 工事エリア内には,雨水を一時貯留するため原地形の窪地等を利用した仮設貯留池を設け,下流河川への濁水流出を防止しています。写真は2022年10月大雨時に一時貯留した状況です。
【写真8 300t濁水処理プラント】 処理能力300㎥/hの濁水処理プラントを設置し,梅雨の長雨やゲリラ豪雨に対しても適切に濁水処理を行いました。
工事の進捗に伴い,法面の緑化面積が増加し,清濁分離による濁水量の低減が図られたことから,現在は60㎥/hの濁水処理プラントで運用を行っています。
【写真9 工事用道路(専用トンネル)】 周辺民家を迂回し,新規陸域灰処分場にアクセスするため,北陸電力専用トンネルを新設しました。
延長約200m,幅員5.5mの片側1車線道路です。
【写真10 工事用道路(拡幅農道)】 新規陸域灰処分場への大型車両のアクセスのため,既設の農道の拡幅工事を行いました。
ダンプトラック等が通行できるよう,幅員4.0〜5.5mを確保しています。