バイブロサイス

 地震探査は,弾性波(地震波)を用いて地下構造を調べる物理探査であり,地層内で屈折する波動を使う屈折法と地層境界で反射する波動を使う反射法に分類される。
 反射法地震探査は,当初,石油探査等に用いられていたが,現在では,活断層調査や土木調査など各方面で適用されており,代表的な陸上調査用震源としては,爆薬震源とバイブロサイス震源がある。
 バイブロサイスは,震源車(写真−1)から周波数を連続的に変化させた振動(スイープ波)を地下に発振し,その反射波を地表で観測し,両者の波形の比較から地下構造を推定する手法である。
 バイブロサイスの利点は,【1】地下の物性に適した周波数を選ぶことにより,より正確な地質解析が可能であること,【2】地質条件にもよるが,地下十数km程度の深部までの地下構造を把握することが可能であること,【3】舗装道路上等でも調査可能であること,【4】作業効率が良いこと等がある。
 欠点としては,【1】地表震源であり表層の影響を受けやすいこと,【2】装置が大型となり作業場所が制約されること等がある。

参 考 文 献

1)物理探鋼技術協会.物理探査用語辞典.1979.
   

2)物理探査学会.物理探査ハンドブック.1998.
   



閉じる