会誌「電力土木」

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講座

再生可能エネルギーの動向と課題 第 2 回 洋上風力発電の最新動向

 

田村 英寿

(一財)電力中央研究所 地球工学研究所 流体科学領域 上席研究員

1. はじめに
 2050年カーボンニュートラルの実現に向けた取り組みの一つとして,再生可能エネルギーの最大限導入が挙げられている。導入量に関する数値としては,経済産業省が今後の議論を深めていくための参考値という位置づけで,2050年に発電電力量の約 5〜6 割を再生可能エネルギーで賄うことを示している1)。再生可能エネルギーのうち,日本ではこれまでに太陽光発電の導入が進んでいるが,世界全体では2019年時点において水力発電の次に設備容量が多いのは風力発電である2)。風力発電は風のもつ運動エネルギーを電力に変換する発電方式であり,その中で今後の導入拡大が特に期待されているものが,海底に固定された支持構造物,または係留された浮体構造物に風力発電機を設置して洋上で発電する洋上風力発電である。本稿では,洋上風力発電に係る最近の状況や動向,および技術開発の方向性を述べる。

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