会誌「電力土木」

　雨畑川発電所は，1977年10月運転開始から40余年を経過した設備である。発電所は，日本軽金属?角瀬発電所雨畑ダム湖畔に位置し，ダム湖への土砂流入による放水口前面の堆砂が進み，発電運用に支障が発生する状況にあった。また，流砂による水車摩耗が進行しており，至近年で改修が必要であった。これらの課題を解決するべく水車発電機取替工事に併せて放水口の嵩上げ・位置変更，それに伴う水車発電機位置・水圧管路位置を変更することとした。
　本稿は，これらの水車発電機取替工事の設計・施工について報告するものであるが，既設鉄管と新設鉄管との接合部の品質管理並びに出水時における発電設備の冠水へのリスク対策など，施工段階で遭遇した既設発電所改修において留意すべき事項を詳述する。

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