会誌「電力土木」

目次へ戻る

新年のあいさつ

新年のあいさつ

 

新年のご挨拶 <ウィズ アップの精神で>

会 長 大  石  富  彦


 皆さん,新年あけましておめでとうございます。
 2020年は,何といっても「新型コロナ」に翻弄された一年でしたね。電力という欠くことのできないインフラを扱っているお陰で,他産業に比べて収支の落ち込みも少なく,低空飛行ではありますが,比較的安定していたのではないでしょうか。2021年の早い時期に,ワクチンが開発されるか,治療法が確立され,是非オリンピック,パラリンピックの開催に漕ぎ着けたいものですね。
 昨年は,当協会の様々な事業も中止せざるを得なくなり,皆様には多大なご迷惑をおかけした事,心よりお詫び申し上げます。その中でも,各委員,理事の皆さまには,リモートで当協会の運営にご協力頂き,感謝申し上げます。今回試行した,リモート会議やリモート講演会などは,今後の協会の事業の一つのやり方として,有効な場合もあり,平常時にも効率的に取り入れていければと考えております。一方で,皆さまが集まって“生の意見を聞き”,“直接話をする”ことの大切さにも気が付きましたので,是非今年はそのような機会が設けられればと思っております。
 電力の競争時代に入った今,電力土木技術協会の在り方について,皆さんにどのようにお伝えしようかと考えていた時に,アサヒビールの元会長の樋口廣太郎さんの本を読んでいて,これだと言う言葉がありましたので,紹介させて頂きます。
 「健全な競争社会とは,ライバルを蹴落として自分だけが這い上がっていくようなものではありません。お互いに足を引っ張り合ったのでは,結局は共倒れなってしまいます。むしろ,競争相手とともにお互いを切磋琢磨しながら,成長していくべきです。これが私の言う『ウィズ アップの精神』です。」
 このウィズ アップ精神で,様々な課題を克服し,共に成長して行ける年になれば良いなと思っております。
 本年も会員の皆様に貢献できる電力土木技術協会をめざしていきたいと思います。

(?KANSO テクノス 代表取締役社長)



新年のご挨拶

副会長 池  田  謙 太 郎


 電力土木技術協会の会員の皆様におかれましては,穏やかに新年をお迎えのこととお慶び申し上げます。
 令和 2 年目となった昨年は「コロナウィルス」という未知なる存在に世界中が翻弄される大変な 1 年となりました。感染リスクを目の当たりにして経済活動が抑制され,待望のオリンピック・パラリンピックは延期となり,社会全体が委縮していく様な感覚に捉われた方々も多くいたのではないかと思います。しかしながら,そんな過酷な環境下においても,日々私達の生活を支えるエッセンシャルワーカーの方々への感謝の気持ちが生まれ,テレワークが一気に加速し,地方の魅力が見直されるなど,新たな息吹も感じられた 1 年でもありました。あの東日本大震災後に復興に向けた力強い一歩を踏み出した様に,必ずやアフターコロナの素晴らしい世界が拓けるものと確信しております。
 さて,そのよう様な社会情勢の中,再生可能エネルギー導入の取組みが全国的に加速してきた感があります。洋上風力の様な新たなチャレンジもあれば,数十年前の電力土木先駆者達の水力発電所を更新するなど伝統的施設を更に未来につなげる工事も益々推進していかなければなりません。技術の伝承,人材育成,制度の改善そして新たなる挑戦等への発信が協会の大きな使命であると考えております。その一方で,一昨年の台風19号の治水で話題となった八ッ場ダムですが,昨年 7 月からのダム開放後 3 ヶ月で10万人の観光客が訪れたと聞いております。八ッ場ダムでは現在,水力発電所建設も進んでおりますが,電力土木施設の魅力と意義を広く社会にアピールし認知度を向上させていく取組みも必要だと思っております。
 大ヒットアニメの言葉を借りれば,今年は「全集中の呼吸」の気構えで多くの課題に向き合っていきましょう。
 末尾となりますが,皆様の益々のご健勝とご発展をお祈り申し上げ,年頭のご挨拶とさせていただきます。

((一社)日本建設業連合会 電力・エネルギー工事委員会 副委員長/清水建設? 常務執行役員 営業総本部 土木営業本部長)



新年のご挨拶

副会長 鈴  木  英  也


 会員の皆さま,新年あけましておめでとうございます。
 昨年は年明け早々から新型コロナウィルスの世界的な感染拡大によって社会,経済活動が多大な影響を受けることになりました。オリンピックの延期をはじめ,様々な伝統行事やイベントがことごとく中止に追いやられ,本協会においても各種行事をやむなく中止させていただきました。また,未曽有のパンデミックの中で,私たちの生活,業務スタイルもかなり変革を余儀なくされ,在宅勤務やリモート会議がかなり定着しました。かねてよりできるといいなと思い描いていたことが,有無を言わさずにできるようになりました。コロナ禍は悲しい出来事ですが,逆手に取り好機に変えることも可能と前向きに評価できる面もあると感じました。
 一方,自然災害の面では,7 月 3 日から九州のほぼ全域に広がった豪雨は,中部地方,中国地方そして東北地方へと約 1 か月間かけて広範囲に顕著な被害をもたらし,「令和 2 年 7 月豪雨」と命名されました。このような中にあって,電力間の広域復旧支援の体制は円滑に遂行され,自治体や自衛隊などとの連携も滞りなく機能したと聞いています。電力インフラ強靭化が求められ,分社化もスタートしたばかりでしたが,一定の責任を果たすことができたと評価してよいのではないでしょうか。
 災害時の復旧支援,設備対策などの面では,これまで以上に協力して各社の知恵と技術を結集することが重要になっています。本協会が果たすべき変わらぬ使命がここにあると思います。
 今後の協会活動につきましては,こうした新たな変化を見据え,新しい運営方法,新たなニーズを先取りし,会員の皆様に貢献できるよう取り組んでまいりますので,ひきつづきご理解とご支援をよろしくお願いします。
 皆様のますますのご活躍とご健勝を心からお祈り申し上げます。

(中部電力? 専務執行役員 再生可能エネルギーカンパニー社長)



新年のご挨拶

副会長 中  村     進


 新年あけましておめでとうございます。
 昨年は,一年を通して新型コロナウイルスに悩まされ続けた年となりました。
 電気事業やその関連業務に携わっておられる皆さま方も,初期はウイルスの影響が未知であったが故に,過剰ともいえる慎重な対応をとらざるを得なかったと思います。その後経験と知見が徐々に蓄積され,新生活様式なる対応にも社会全体が少しずつ慣れ,合理的に対応できる所も見出しつつ慎重に歩みを進めてこられたことでしょう。
 このコロナ対応は,社会の働き方改革,DX,スマート化の加速を強く促すものともなりました。新総理も,デジタル化社会の実現を標榜し,ウィズコロナ,ポストコロナの新しい社会を作ることを目指す。とされ,活力ある地方の創生,成長も,かかるスマート化によってより強く後押しされるものと思います。
 今年は,電気事業も,需要,供給両面において,今まで以上の大きな構造変化が待ち受けています。
 新しい年には,生活や産業の各方面における需要構造の変化が様々な形で現実のものとなってくるでしょう。供給構造の方は,2050年カーボンニュートラルに向けた動きが始まるでしょう。こういった動き−再生可能エネルギーの最大限の導入といった文脈において水力発電の価値が益々高まっていくことなどに,協会として貢献に挑戦することが大切と思います。
 スマート化では,電気設備の保安のスマート化−IoT,ドローン,AI 等の新技術を用いた電気保安体制の変化の中,スマート保安官民協議会電力安全部会の検討などと相俟って,電力土木技術者の総合力で新たな課題・役割に挑戦していく協会でありたいと思います。また,協会の講習事業等は昨年度,いわばオンライン元年となりました。オンラインで様々な事業を行うことは,会員の皆様方に切磋琢磨の場を提供することを含めて,協会にとって新たな発展の方向性・可能性と感じる所です。
 電力土木技術協会が果たすべき社会的な意義,使命,貢献を見据えながら,皆さまと一緒に歩んでいくことが出来ればと思います。
 今年も新型コロナウイルスの感染状況は予断を許しませんし,大規模災害への備えや対応も怠りなく進めねばなりません。
 会員の皆様方におかれましては,くれぐれも健康にご留意頂き,益々ご活躍されますよう,心からお祈り申し上げます。

((一財)電気工事技術講習センター 理事長)

     
     
ページのトップへ