会誌「電力土木」

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総説

「電力強靱化」こそ国家的危機管理の要諦である 〜電力自由化と緊縮財政の弊害を除去せよ〜

 

藤井 聡

京都大学 大学院 工学研究科 都市社会工学専攻 教授

 日本国家の強靱化,すなわち,国家的危機管理において電力の強靱化は極めて枢要な役割を担う。本稿では自然災害やテロ,そして海外での紛争等の地政学的リスクなどを見据えた上で,日本の電力強靱化のために何が求められるかを整理する。その上で,「水力発電の容量増強」が,エネルギー自給率の確保の視点から極めて重要である事を指摘し,そのための具体的な対策方針を描写する。そして最後に,こうした電力強靱化を推進するためには,政府による電力自由化と緊縮財政という二大方針を改めることが必須条件で有り,それができなければ日本は国家的な危機を乗り越えることが不能となる他無いという点を改めて指摘した。

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