会誌「電力土木」

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報告 その他

西郷ダム改造工事における仮設ゲート(SR 堰)の設計と運用

 

前畠 龍三

九州電力(株) 耳川水力整備事務所 ダム計画・工事グループ長

向原 秀樹

九州電力(株) 耳川水力整備事務所 ダム計画・工事グループ 副長

山木 勝彦

九州電力(株) 耳川水力整備事務所 ダム計画・工事グループ

概 要

 西郷ダム改造工事は,既設ダムに通砂機能を付加することを目的として,平成23年 9 月に工事に着手し,平成28年度の竣工に向け工事を実施中である1)。本工事では,既設発電取水設備を活用する転流方式を採用し,上部工として仮設ゲートを設置した仮締切を構築した2)。
 仮設ゲートは鋼製扉体をゴム袋体で支持する SR 堰で,堰高が国内最大となる 4 m となることから,ゴム袋体の内圧を低減できるダブルチューブ方式を採用した。このため,堰高 3 m までのシングルチューブ方式 SR 堰を対象とした「鋼製起伏堰(ゴム袋体支持式)設計指針(一次案増補版)[平成19年 5 月 SR 堰技術検討会]」(以下,
「現行の設計指針」)の適用外となる3)。そこで現地や工場での試験により現行の設計指針に準拠して設計することが妥当であることを確認した。また倒伏越流時の振動対策などを検討し,実運用後の放流において SR 堰が問題なく動作することを確認した。本稿では,これら仮設ゲート(SR 堰)の設計と運用について報告する。
 

キーワード:ダム改造,仮締切,SR 堰,ダブルチューブ方式

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